自衛隊体育学校特別体育課程の紹介
第2回

山下 輝男

 

Q1:自衛隊体育学校とは?

A1:陸海空自衛隊の共同機関として部隊における体育・格闘指導者の育成と体育に関する調査研究を目的として、昭和36年8月陸上自衛隊朝霞駐屯地に創設されました。
(他に共同機関としては、自衛隊中央病院等、地方協力本部があります。

(体育学校の校章)

使命とするところは
① 部隊等における体育指導者の育成
② オリンピック等国際級選手の育成
③ 体育に関する調査研究 です。
 











Q2:体育学校の学生に対する指針「錬磨五訓」とは


A2:体育学校では次の様な指針を「錬磨五訓」として学生等に示しています。学生は常に、この五訓を己の心に問いながら日々精進しているのです。錬磨の「錬」が金偏であることに留意して頂きたいですね。
糸偏の「練」は煮て練ったものというような意味合いであるが、金偏の「錬」は金属を精錬するという意味合いであり、より厳しい鍛錬を意味している。(閑話休題)

  ① 練習に泣き 試合に笑え
  ② 敵に勝つ前に 己に克て
  ③ 積極攻勢こそが勝利への要道
  ④ 自ら技を工夫せずして勝利なし
  ⑤ 技は心と体の一体と知れ

Q3:外国に自衛隊体育学校と同様の組織は?

A3:韓国には、「大韓民国国軍体育部隊」があり、体育学校と類似の機能を持っていると云われる。

Q4:体育学校の組織は?

A4:学校の使命を果たすために次のような組織になっています。

第2教育課には、種目別班として「レスリング」「ボクシング」「柔道」「射撃」「アーチェリー」「ウェイトリフティング」「陸上」「水泳」及び「近代5種」の9個の班があります。

Q5:第一教育課の任務等は?

A5:1課は、年間を通じて一般体育過程教育及び集合訓練を実施し、自衛隊(陸・海・空各部隊等)の体育・格闘指導者としての必要な基本的な知識及び技能を習得させることを任務とし、
 一般体育課程:5個コース、年間約350名
 集合訓練:球技(3種)、持続走、上級格闘、武道(4種)の各指導者集合訓練
 年間約400名

各種体育課程では、体育トレーニングに関する資格取得に機会を与えて、地域スポーツ振興の担い手となっている。

Q6:第2教育課の任務等は?

A6:オリンピック大会等の国際舞台において活躍できる選手の育成強化を行っている。
教務班、教育班の他に、9個の「種目別班」、特異な班としては、有望な選手を見出しスカウトする「スカウト班」がある。特体課程については別途説明します。

Q7:スポーツ科学科とは何ですか?

A7:本科は、国際級選手の強化及び体育指導者の育成のため、科学的トレーニングを実施している。
具体的には、

■第2教育課(国際級選手の育成)の各種別班が実施するトレーニングを支援し競技成績向上に寄与する。
■第1教育課(指導者の育成)が実施する教育を支援できる態勢を維持する。
■陸・海・空自衛隊の各部隊等に対しスポーツ科学に関する最新の情報を発信して、体育の活性化を通じ部隊等の精強化に寄与する。
を行ってスポーツ科学に関する最新のトレーニング等の知識及び指導法を修得し、必要なサポート態勢を確立するととともに、各課等との連携の強化を図っている。

 自衛隊に存在する唯一のスポーツ科学に関するシンクタンクとして、自衛隊の隊務に貢献すべく様々な活動を行っている。要員にはスポーツ科学に関する各種資格をもった専門家の隊員を配置している。
現在保有する資格としては、心理カウンセラー、健康心理士、健康運動指導士、陸上競技A級審判、フィットネスウォーキングインストラクター、スポーツプログラマー、SAQレベルⅡインストラクター、トレーニング指導士、トレーニング指導者(JATI-ATI)、赤十字救急法救急員、栄養士等多岐に渡っている。

Q8:教育・訓練施設も整っていると思いますが・・

A8:完璧なサポート態勢を誇る最高のトレーニング環境であると自負しています。
それらを写真でご覧下さい。

(日本陸連公認トラック全天候型)
(日本水連公認50mプール)
(屋内(エア)10m射撃場)
(総合体育館(ボクシング)
(馬術訓練場)
(トレーニングルーム)
(特体生専用の食堂)
(マッサージルーム)
(サウナ)