「ある会社顧問(防衛省元将官)の独り言」
 第15回 大震災

堀口 紀博

 平成23年の干支は「辛卯(かのと・う)」辛は辛苦、辛酸を意味し、卯は中の2本の縦棒が門を表し、門の中には問題山積、内憂外患の「辛抱の年」。60 年前昭和26 年2月東京で猛吹雪3月三原山大爆発10 月ルース台風死者等1200 名。120 年前明治24 年10 月濃尾大地震12 月鳥取県大火災2600 戸消失。180 年前文政天保元年1月肥前大地震。240 年前明和8年4月八重山地震。この歴史から今年は地震が起こりそうと書きましたが、まさか3月M9大地震が起こるとは??
 16 年前は阪神淡路大震災、村山総理でした。今回は管総理。共通することは、指導力に疑問があることです。聖賢の書「大学」によれば、小人に政治を任せると災いが重なるとあります。今回は震災に引き続き大津波、原子力発電所の爆発など災いが重なっています。日本国とすれば不幸なことです。滅び行く国家とは国民が1夢・理想を失い2心の価値を持たず3歴史を学ばないに集約されるそうです。今回阪神淡路の教訓を生かし(歴史を学び)人命救助、被災民救済、復旧作業等に迅速に対応しています。今後どのように収まっていくかは予断を許しません。日本人は貧しさ、乏しさを分かち合うのは、上手に出来るそうです。避難された人々もまた、日本人の素晴らしさを、世界中が驚いている「平穏さ」で辛抱されています。我がフクダグループにも被害に会われた人々、家族がいます。何が出来るのか全員で考え、行動しなければいけない時期に入ってきています。まず、節電
 自衛隊について言えば、政府は暴力装置だとか、平和だから隊員数は減らせ、予算は削減せよと、散々のことを言い、実行してきたにもかかわらず、今すべて自衛隊任せになってきました。10 万人の動員とは大変なことです。戦時、先端戦力は2割、8割は後方支援(兵站部門)に回らないと作戦は遂行できません。支援に行った隊員も食べて、寝て、環境の整備は必要です。人員が増えれば増えるほど、部隊の戦力維持のための兵站は膨大になります。太平洋戦争では兵站を考えない日本軍であり、それで負けたと歴史は証明しています。餅は餅屋と言いますが、素人が些事まで口を出し、更にそれが無理難題であることを最高指揮官が理解していないことはまさに「今そこにある危機」です。自衛隊学会にて中部方面総監は「国家のために真剣に働くものを国家は決して助けない、しかし、それでも我々自衛官はやらなければいけない」と講話されました。現在、全員がこの気持ちで、気概で、第一線では人命救助、避難された人々の救済、復旧作業、原子力発電所でのきわめて危険な作業を、身の危険を顧みず国家国民のために、報われることがあろうが、無かろうが、地道に頑張っています。OB として彼らを誇りに思うと同時に今何が私に出来るのかと考え行動しようとしています。

(続く)