「ある会社顧問(防衛省元将官)の独り言」
 第18回 目標分析

堀口 紀博

 人生の目標はなんですか?これは答えにくい質問ですね。では、今年の目標は何ですか?これならば答えることができるでしょう。目的・目標と並べて言いますが、定義する必要があります。「人生の目的」と聞かれたら、「幸せな一生をおくること」でしょう。その目的を達成するために、各年代で目標を定めなければいけません。今年の仕事上の目標は「与えられた任務を達成し、家族共々健やかに過ごす」は優等生的答えでしょう。世界は有史以来どこかで戦争状態ですが、戦争の目的は一言で言えば、「我が意思」の強要です。そのため戦闘があり、領土の占有があるわけです。会社の目的は「正義を行い、持続的に利益を上げる」ことでしょう。目的達成のため、年度目標、期目標、月間目標を掲げ、各部署(組織)に目標を付与します。存在することのみが目的の組織もありますが、目的が無い組織は存在してはいけません。目的が達成されたならばその組織は解体されるはずです。「正義を行い、持続的に利益を上げる」会社は未来永劫存続しなければいけません。そのため、組織には指導者が必要です。指導者がいない集団は「烏合の衆」です。これは何も出来ません。さて、指導者は与えられた目標を分析しなければいけません。分析とは分けることです。これ以上分けきれなくなった状態を「分からない」と言います。目標分析で重要なことは、第一に必ず達成しなければいけない目標を確定することです。何が何でも、必ず成し遂げねばいけない目標を「必成目標」と言います。貴方の今年度の目標は必成目標でしょうか?第二は達成することが望ましい目標、出来れば達成したい目標です。これを「望成目標」と言います。第三はもしかしたら達成できるかも知れない、頑張りなさいという目標、これは「努力目標」です。これらを決めるのが目標分析です。例えば、イチローには打率3割は必成目標、三割四、五分は望成目標でしょう、四割以上は努力目標にしかなりません。目標達成のためには人、物、金、時間、情報等の可能性を付与しなければいけません。指導者は目標を合理的に説明するのみならず、納得できる可能性を付与しなければいけません。可能性の無い目標、可能性の無い条件、状況を与えてはいけません。部下には、目標と同時に達成できる条件を与えることが重要です。さて、目標が未達成の場合、必成目標であれば、軍隊では銃殺刑?かも知れません。未達成の原因は分析して、探求しなければいけません。何故できなかったかの「原因探求」です。往々にして犯人探しをしますが、犯人が分かっても、原因が分からないと同じ過ちを起こします。達成した場合は金銭、地位、名誉を与えます。同僚にすごいなと思わせるのが名誉、金や地位は無制限に与えられません。人間の欲望には限界がありません。限界のある物ばかりでなく、如何に限界のない名誉を、感謝を与えるかが組織の活性化のためには必要です。皆さんも多くの人に名誉と感謝を与えてはいかがでしょうか?

(続く)