「ある会社顧問(防衛省元将官)の独り言」
 第32回 褒められて伸びる人

堀口 紀博

 「顧問の独り言」は遂に5年目を迎えることになりました。始めたときは私を含めて誰もこんなに継続するとは思っていませんでした。「継続は力なり」をささやかに実践しています。
 会長月例報告でも「よく続きますね、社員は読んでいますか?」とお言葉を頂きました。社員の皆様が読んでくれているかどうかは実はよく分かっていません。
 販社での教育講演では、代表者は「みな読んでますよ」と言ってくれますが?講演中「顧問の独り言」知っていますか?読んでいますか?との問いに余り返答はありません。これはこれで結構疲れます。
 「暖簾に腕押し」という表現がありますが、私の発信に対して直接答えてくれることが無いのは本当に堪(こた)えるものです。これらのストレスはスランプの原因になります。スランプに陥ると、書けなくなります。今月は止めようかと思ったある時、たまたま話した本社の幹部から「読んでますよ、面白いですね」の一言を頂きました。
 ああここに読んでいる人がいる、面白いと認めてくれる人がいると感じたとき、この人のために書けば良いんだと、何だか納得し書き続けることが出来ています。
 「士気高揚策」の本質とは正に、これだなと思いました。他人を誉めたり、認めたりすることは簡単なことですが、中々出来ないものです。銭金を必要としないにもかかわらず、意識して、努力しないと出来ません。
 貶(けな)したり、腐(くさ)したりすることは努力する必要も無く、自然に人間は出来てしまいます。
 大抵の人は、上司でも部下でも、誉めれば伸びます。部下(上司)を伸ばす方策は、常に声をかけてやり、仕事を認めてやり、誉めてやることです。こんなことは、本当によく分かっていることですが?
 現職時代、私は、努力しながら部下を伸ばすために、誉めてきました。しかし、私を誉めてくれる人はいないものでした。
 地位が上がると、上司はだんだん少なくなり、誉めてくれる内容もなくなって、上司に会えば誉められずに、指導を受ける危険が増してきます。「上司のちょっと来いにはご用心」状態です。
 「読んでます、面白いです」の一言は、私が誉められていることだと錯覚できることでした。自分には関係の無いことだと長い間思っていました。誉められると、この私までもが、伸びるとは?たった一言で、スランプ脱出でした。
 これまで4年間で、読後に今月号はよかったと電話してくれたのは唯一人でした。誉めることは誰にでも、誰に対しても出来ることです。「顧問をひねさせない」ためにも一言が大切です。
 社内でも、お互いに認め合い、誉めあえば職場は明るくなります。75周年を盛大に祝うためにも、誉めて互いに伸びましょう。
 ところで、今回読んだ人は、社内ネットにアクセスをして「読んだよ」メールを遠慮せずに、送信してください。更にパワーアップした「独り言」になるのかも??
 久しぶりに明るい話題の「2020 年東京オリンピック開催」決定。私もそれまで、更に、更に伸びて行きたいと思っています。皆様も東京オリンピックを目標に頑張りましょう。

(続く)