「ある会社顧問(防衛省元将官)の独り言」
 第34回 平成25年のたな卸し

堀口 紀博

 今年も早く過ぎていくと感じます、もう師走を迎えました。「1年の計は元旦にあり」ですが、12 月には1年の締め(たな卸し)をするのもよいかもしれません。
 「収支のたな卸し」は、今年の全収入の確認です。給与支給明細書を見れば簡単に分かります。これにより所得税や社会保険料が如何に多いのか実感できます。政治は何をしているのかと怒りを覚えるときかも知れません。
 今年は何に使ったのか、全支出は分かりくいと思います。100 万円以上の物品、教育費は?と目ぼしいものを考えることもできますが、通帳の額が1月時点からどれだけ増えているかにより、容易に判断できます。通帳の増えた額が今年の貯蓄です。
 貯蓄には、雨が降ろうと天気だろうと、時計の針がチクタク・チクタク動くと利息が増えていきます。同じように負債にも時計の針はチクタク・チクタクと動きます。この正負の関係はとても人生にとって大切な関係です。
 ある新入社員に聞くと、この1年は100 円単位の増加だと言われ、それは困ったもんだと思いましたが、果たして貴方(女)の増減はいかがでしょう。
 サラリーマンの収入は、現在の生活、自分の将来への蓄え、親の生活、子供の教育等を総て十分賄えるほどは無いそうです。どれかは捨てなければならないとか?捨てる覚悟をしなければいけない時が来ないといいのですが。
 「対人関係のたな卸し」は知り合った人、忘れた人、惚れた人、捨てた人、役にたった人、邪魔になった人等いろいろの人とこの1年触れ合ったことでしょう。
 自分の人生に大切な人はそんなに簡単には見つかりません。お互いに一方通行ではなく、必要とし合える人がいま目の前にいるのかも知れません。
 私は出席する退官パーティ等の席で会う知人に言います。「一期一会ですね、もう二度と会えないかもしれません。」相手は「そんなことはありません」と答えますが、職場・学校で会わなくなると途端に会えなくなるものです。
 もちろん人脈の広がりを持つためにも仕事以外の友を持つことは必要です。
 しかし、学生時代の友人、職場の友人と関係を維持するためには互いに無理をして会おうとしなければいけないものです。今年は無理をして互いに会っていた私の友が突然亡くなってしまいました。人生の無常を感じますが、無理をして会っていてよかったと本当に思います。
 「仕事面のたな卸し」は簡単です。数字で表される売上高、利益額等で把握できます。数字で出来ないたな卸しは上司の評価で分からせられます。ボーナス査定はどうでしたか?
 「知識のたな卸し」は、どれだけの本・雑誌を読みましたか?読んだ本の数が100 冊超えてますか?わが社の新人は10 冊程度の責務を与えられてますが、真剣に読んだでしょうか?
 「健康面のたな卸し」は年とともに大切になります。年配者の病気の大半は生活習慣病です。早寝、早起き、快食、快便、毎日の生活をいかに状態良く、ストレスをなくしていくかでしょう。体重、血圧等のこの一年の変化を良く知りましょう。まだ若いと思い出したとき、老化は始まってます。生まれたときから人間は死ぬために老化し続けているようなものです。なるべく健康な状態を維持するように心掛けましょう。
 さて、人は棺桶の蓋を覆いて人生のたな卸しを終了するとか、まだまだそこまでには一花も二花も咲かせる時間は残っています。

(続く)