山下塾

山下 輝男

避難

皆様、新年明けましておめでとう御座います。
輝かしい新年を迎えられたものとお慶び申し上げます。

山下塾第3回講座のテーマは、「避難」についてです。警報等が発令され、住民の生命に危険が及ぶことが予想される場合には、避難が勧告され、或いは指示されます。
災対法と国民保護法の違いにより、避難にも差異がありますので、先ず、それらを認識していただき、次いで個別の避難について説明します。災害弱者等を如何に支援するかが喫緊の課題となっています。
その様な課題についても触れています。
避難勧告、避難指示、避難命令及び避難準備情報と言う用語が使用されています。
先ず、これらを整理しておきましょう。
避難準備情報は法令上には規定されていませんが、避難勧告の前段階で心積もりをしなさいということでしょうか?
避難命令なる用語もありませんが、語彙がきつ過ぎるから指示と言う言葉で代替したのでしょうか?
命令となると罰則規定を伴うので、避けたのでしょうか。
国民保護法ではスライドに示しておるように「避難指示」のみです。
国民保護法独自の指示として国の対策本部長が総務大臣を通じて知事に「避難措置の指示」を発することが規定されています。
避難指示についても災対法では市町村長が主たる発令権者ですが、国民保護法では知事が避難指示を発することとされています。
災対法第60条に規定されている避難勧告と避難指示はスライドの通りです。
県や市町村の地域防災計画では、避難勧告や指示に含ませる事項として、スライド5のようになっています。
市町村域内での避難が主体であり、避難施設が予め計画されています。風水害と地震災害では避難においても様相が異なります。夫々の状況に応じて避難が具体化されます。
では、国民保護法における避難はどのような仕組みになっているのでしょうか。
下の図に示してあるように国、県及び市町村夫々の役割や任務が明確に示されております。
国民保護法で想定している事態の特性によって避難の実施要領も異なってまいります。
先ず、想定している事態を定性面、即ち避難準備時間の多寡と事態発生時の影響度の大きさの観点から、類型化して見るとスライドの通りになります。
事態の類型化を基礎にして避難を考えた場合には、スライドにあるような4つの類型に分けることが出来るのではないでしょうか。
時間がなく、影響度もそれほどでもない場合には屋内避難が行われ、状況が緊迫度を増せば、県外避難等が考慮されます。
夫々の事態や状況の特性により、これらのうち何れか、又は先ず屋内事後他の場所への避難と言う具合に実行されることになります。
それでは、以上のことを念頭に置きながら、国民保護法で考えられている避難の要領についてみて見ましょう。
大規模な着上陸侵攻とゲリラ等による攻撃の場合はスライドの通りです。
事例として、1996年に韓国で発生した北朝鮮の小型潜水艦座礁による工作員の逃走事案の際の韓国政府の避難を採り上げています。
弾道ミサイル攻撃,NBC攻撃、武力攻撃原子力災害の場合の避難要領です。
既述の如く、武力攻撃事態等に場合の避難については、災害時に比較して国の関与の度が強くなっているのは当然でしょう。市町村長は具体的な避難実施要領を定める必要があります。
避難指示や避難実施要領に含ませるべき事項が列挙されています。
大規模災害時もこれらの項目のうち所要の事項を取捨して示すことになります。
整斉円滑な避難を行うためには、実際に処置すべき事項が多々あります。
避難・誘導の留意事項です。
スライドに示しているように、災害時要援護者の支援が極めて重要です。
個人の特性に応じた具体的な避難支援プランの策定が必要です。現実は厳しいですね。
学校・事業所の避難の考え方はスライドに示すとおりですが、子供達の避難は実際問題として出来るのでしょうか?
相当な手助けが必要ではないでしょうか?
参考までに、市町村レベルにおける避難計画の策定に参考となる事項を纏めてみました。
次回の予定です。