山下塾第4弾

山下 輝男

第4回 我が国のテロ対策の現状と課題

第4回 講座

始めに
 予定しておりました国際テロ対策を説明する前に、先日12月10日に、犯罪対策閣僚会議で決定された、「世界一安全な日本」創造戦略 について説明させて頂きます。この創造戦略は、前回講座で説明しました「犯罪に強い社会実現行動計画」(行動計画2008)に改訂版に相当するもので、12月に決定することが予告されていたものです。その概要とテロ対策は次のスライドの通りです。

 

では予定しておりました、我が国が行っている国際テロ対策についてみてみましょう。

 

1 国際テロ対策の必要性等
テロを撲滅、防止するためには、第一に国内テロ対策の強化、第二に国際的な協力の推進、第三に途上国等に対するテロ対処能力向上支援が重要である。
 日本は、以前、ウサマ・ビン・ラーディン等のものとされる声明においてテロの標的の国の一つとして名指され、現実にも過去にアル・カーイダ関係者が我が国に出入国していたことが判明している。また、我が国に地理的に近接し、政治・経済的にも密接な関係を持ち、我が国の権益が多い東南アジアにおいても、国際テロ組織によるテロが発生している。
 アル・カーイダ等の国際テロ組織は、高度に発達した情報通信技術や国際交通網等の現代社会の特性を最大限利用し、国境を越えて活動している。そのため、国際社会のすべての国が幅広い分野において緊密に協調し、テロに対する脆弱性を克服し、テロリストに安住の地やテロの手段を与えないことが重要である。一国のみで完結しうる問題ではなく、国際協力が不可欠である。
 また、途上国等に対するテロ対処能力向上支援も重要である。途上国の中には、テロとの闘いに向けた政治的意思はあるが、テロへの対処能力が必ずしも十分でない国が存在する。特に、我が国の権益が集中する東南アジア地域を対象として我が国の安全に関連する分野をはじめとしたテロ対処能力向上を支援することは、我が国にとっての重要な責務の一つである。

 

2 国際テロ対策の概要
 我が国が行っている国際テロ対策は3つの分野であり、その概要はスライドの通りである。2,3項は息の長い取り組みであるが、その重要性は言うまでもなかろう。
 在外邦人の安全確保という観点からも、必要な事業である。

 

3 自衛隊の活動
 自衛隊も国際テロ対策の一環として、重要な任務を果たし、国際的に高い評価を得た。その概要はスライドの通りである。

 

以上我が国のテロ対策を概観しました。次回以降はテロ対策の主要論議事項についてより掘り下げてみたいと思います。
 

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