山下塾第6弾

山下 輝男

第七話 防災について

1 首都直下地震の切迫性


 上図で明らかなように、首都圏では、周期的に大規模地震が発生している。中でも1923年の関東地震(関東大震災・マグニチュード(M)7.9)では、我が国の震災史上最悪の約10万5,000人が犠牲になり、全壊・全焼・流出家屋が29万3,387棟に上った。江戸時代には1855年の安政江戸地震(M6.9)で7,000人以上、1703年の元禄地震(M8.1)で1万人以上が犠牲になった。
○被害想定
 経済被害は約112兆円
 避難者 最大約700万人
 帰宅困難舎約650万人
 ライフライン 電力:約160万軒、上水道約1100万人、ガス約120万軒等
 その他 超高層ビル火災、二次災害、道路閉塞による活動阻害、パニック、治安悪化等

○被害軽減策
 基本は、災害に強い社会の創造
 ・耐震化が急がれる木造住宅密集地帯
 ・電気器具による出火の防止と初期消火
 ・防災訓練(シェイクアウト)


2 大震災の比較


 上図の通り、我が国では大震災と称されるものが3回起きている。
 興味深いのは、それぞれの大震災の死因別死者数である。それぞれの大震災の特性を如実に示している。
 首都直下型地震は、関東大震災と阪神淡路大震災の複合的被害になるだろう。建物の耐震化と火災対策が急務である。


3 防災の基本



① 首都直下地震対策の基本的事項
 防災の基本を説明する前に首都直下地震対策の基を押さえておきましょう。 

② 防災の基本
 阪防災の基本は何かを考えてみたい。自助と共助と公助の3つの助の総合力で防災を達成することになろう。キーワードはこの自助・共助・公助である。
 国や地方自治体が地震被害想定を行うのは、災害への対策を具体的に講じるためであり、具体的には、都市人口の抑制や分散化によって適正化を図り、建物や道路・橋などの耐震化を行う。このような公の判断による災害対策を「公助」と云う。
 一方、国民一人一人が自分の判断とお金で対策を行って助かることが「自助」、地域や職場、家族でお互いが助け合うのが「共助」である。
 首都圏で大震災が発生すると、発災から数日間は公助が期待できない。阪神・淡路大震災でも倒壊した住宅から生還した人の8割は自分で這い出したか、近所の人に救助された。即ち、自助と共助によって助かった。
 自助の重要性は強調しても強調しきれない。大規模な災害になればなるほど、各々の個人的努力が重要となり、自助7割と云われる。自らの命は自らが守り、地域で助け合って命を守る。それで足りないところを公に期待する。

③ 共助
 一旦緩急あった場合における隣近所での助け合いをしようとの風潮がなくなってきたのではないだろうか?遠くの親戚より、近くの他人とも言われるように、何かあった場合に頼りになるのはお隣さんである筈だ。
「共助」というのは正にそのことである。共助を担うのが、自主防災組織である。

④ 自助として為すべき事項

(了)