山下塾第7弾 防災と三助

山下 輝男

第七回講座 警報・避難指示等と避難所


初めに
 第七回講座は、前回に引き続き、公助との連携ですが、警報・避難指示と避難所に係る行政等への支援・協力について考えましょう。


警報・避難指示等の周知徹底
 警報や避難指示等に関する基本的事項をまず押さえておきます。伝達手段も逐次に進化を遂げつつあります。






Lアラート
 Lアラートとは、安心・安全に関わる公的情報など、住民が必要とする情報が迅速かつ正確に住民に伝えられることを目的とした情報基盤です。地方自治体、ライフライン関連事業者など公的な情報を発信する「情報発信者」と、放送事業者、新聞社、通信事業者などその情報を住民に伝える「情報伝達者」とが、この情報基盤を共通に利用することによって、効率的な情報伝達が実現できます。全国の情報発信者が発信した情報を、地域を越えて全国の情報伝達者に一斉に配信できるので、住民はテレビ、ラジオ、携帯電話、ポータルサイト等の様々なメディアを通じて情報を入手することが可能になります。
 2014年3月から、総務省は「災害時等の情報伝達の共有基盤の在り方に関する研究会」を開催し、同年8月、報告書を公表しました。本報告書を受け、新たな名称として「Lアラート(災害情報共有システム)」が決定されました。
 その概要図は以下のスライドの通りです。



 因みに、防災基本計画・地域防災計画にLアラートの活用による伝達手段の多重化・多様化が、システムの維持・整備等が明記された。2015年8月1日現在Lアラートを運用しているのは33都道府県であり、うち27都道府県の地域防災計画に本システムが位置付けられた。





地域住民による伝達支援
 システムが完備されても、地域住民に徹底されねばなりません。特に災害弱者や外国人に対する配慮が欠かせません。先日のニュースによれば、ブラジル人が10数パセントを占める群馬県大泉町では、来年度、ポルトガル語に対応した行政防災無線を導入するという。
http://mainichi.jp/articles/20151113/ddl/k10/010/144000c
 これは、9月に鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市では、避難指示の放送を理解できない外国人が逃げ遅れ、自宅に取り残されたケースが相次いだので、それに対応した。
 地域住民相互の交流が進めば、行政に頼らずとも所要の情報が伝達されるのだろうが・・





避難所の開設・運営等
 避難所の開設運営についてコラボできる部分があるのかどうかを考えてみましょう。まず、避難所について押さえておきたいと思いますが、その前に閑話休題。
 似たような言葉に避難場所があります。避難所と避難場所はその概念が違います。
 避難場所とは、地震や大規模な火災が発生した時に、周囲の建物や建築物の倒壊から身を守るためや、延焼による二次災害から身を守るために一時的に避難する場所で、学校の運動場および公園等のこと、基本的には食料や水の備えはありません。具体的には、大規模な公園や緑地、大学などが指定されています。
 避難所とは、被災者の住宅に危険が予想される場合や住宅が損壊した場合など、生活の場が失われた場合に、一時的な生活の本拠地として宿泊滞在するための施設として指定します。避難場所のうち、一時的宿泊が可能な設備を有する施設等です。
 飲料水やトイレなどを備えています。具体的には、小中学校や公民館などの公共施設が指定されています。
 違いが判って頂けましたか?

 避難所の基本的なことはスライドに示したとおりです。必要な時に臨時的に設定するものであり、そのための必要な人員が予定されている訳ではありません。避難所の設営、維持管理を誰がどのように実施するかが重要となります。





避難所の管理・運営協力
 避難所が如何なる機能を果たしているのか、そのような機能を果たす避難所に一般市民が協力し得る場面があるのでしょうか。避難所の管理運営のマニュアルが整備されて居れば、誰でも協力できますね。
 避難所の管理運営には相当のマンパワーが必要となるものと考えられます。管理運営に精通した者の指導・指示があれば、一般市民が協力できる筈です。