第十五話 WGIPに毒された日本!

山下 輝男


 WGIP(War Guilt Information Program)とは、『戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝計画』である。1945(S20)年10月に連合国最高司令官の一般命令により実行された。何を伝えさせないかという消極的な政策(プレス・コード等 第16話予定)と表裏一体の関係にある。
 文芸評論家の江藤淳氏(1932~1999)が、その存在を指摘し、紹介したものである。

1 米国は、日本の降伏以前から種々の準備に着手すると共に、米国の初期の対日方針をマッカーサー元帥に、
 「日本国国民ニ対シテハ其ノ現在及将来ノ苦境招来ニ関シ陸海軍指導者及其ノ協力者ガ為シタル役割ヲ徹底的ニ
 知ラシムル為一切ノ努力ガ為サルベシ」と指令した。

2 WGIPの実施を命ずる連合国軍最高司令官(SCAP)一般命令第4号(1945/10/2)
 WGIPの実施の根拠文書である。その中に、WGIPの具体的な事項が示されている。
 「各層の日本人に、彼らの敗北と戦争に関する罪、現在および将来の日本の苦難と窮乏に対する軍国主義の責任、
 連合国の軍事占領の理由と目的を周知せしめること」と述べている。

3 「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」なる文書の冒頭には、「日本人の心に国家の
 罪とその淵源に関する自覚を植えつける目的で、・・・文書の末尾に勧告が添付・・・この勧告は、同局が、
 「WGIP」の続行に当たり、かつまたこの「プログラム」を広島・長崎への原爆投下に対する日本人の
 態度と、東京裁判中に吹聴されている超国家主義宣伝への、一連の対抗措置を含むものにまで拡大するに
 当たって、採用されるべき基本的な理念及び一般的なまたは特殊な種々の方法について述べている。」

4 WGIP第一段階
「太平洋戦争史の新聞連載」、「本の刊行と太平洋戦争史の学校教材としての採用」、「ラジオによる真相はこうだ」
 の放送と「”真相はこうだ”の質問箱等の設置

5 WGIPの第二段階
 民主化と国際社会に秩序ある平和な一員として仲間入りできるような将来の日本への希望に力点を置く方法が
 採られた。しかしながら、時として極めて峻厳に、繰り返し一貫して戦争の原因、戦争を起こした日本人の罪、
 及び戦争犯罪への言及がおこなわれた。新聞、ラジオ、映画を多用して

6 第三段階(極東裁判の最終論告と最終弁論が行われる目前の時期)
 今一度繰り返し日本人に、日本が無法な侵略を行った歴史、特に極東において日本軍の行った残虐行為に
 ついて自覚させるべきだという方針の下各種活動

7 WGIPと対を為す「日本人再教育プログラム」なるものがある。紙幅の関係で割愛

8 ”繰返し執拗な報道”の絶大且つ永続的なる効果! 今なお残るWGIPの影響
 日本(軍)悪玉論、大本営・軍国主義・一部政治家は悪で国民は被害者、原爆投下は米兵の命を助ける為、日本の
 残虐行為に日本国民は反省すべき等々日本人の誇りや事実関係を一切否定し、米側に都合よい情報のみを垂れ流し、
 日本を貶め、戦前からの日本の価値観をも否定する所謂自虐史観が横行した。その影響は今なお、日本社会や
 歴史学会、教育界、マスコミ等に根強く残っていると云える。刷り込まれたイメージを払拭するのは一筋縄ではない。
 どうすれば、洗脳から解放され、逃れるにはどうすれば良いのだろうか?
 詳細はJPSNの小生の拙論(http://www.jpsn.org/opinion/word/11729/)参照

(第十五話 了)