第百話 残された課題と未来に向かって

山下 輝男


 第百話までお付き合い頂き感謝申し上げます。一応の完結として、これまでの総括として、今後我々は何を為すべきなのかについて考察してみたい。

1 美しい国、日本の国家像を明確にして国家の基本として明示
 現憲法ではあるべき国家像が必ずしも明確ではないので、先ずそれを明らかにして、国民及び成果に宣明することが肝要だ。



2 戦没者の慰霊・顕彰
(1)現状
 国が行っている戦没者慰霊事業は、①全国戦没者追悼式(毎年8月15日 武道館で政府主催、天皇皇后陛下の御臨席) ②千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式(厚生労働省主催、毎年5月下旬に、皇族の御臨席)③慰霊巡拝と戦没者慰霊碑の建立(厚生労働省の事業、旧主要戦域や海上における慰霊巡拝、旅費の一部補助、S51以来)
 その他各種慰霊団体による慰霊祭等の実施


(2)課題
 靖国神社の位置付けの明確化による国家として顕彰策の確立(列国並みに)
 海外を含め全国各地にある慰霊碑や墓地の維持管理の強化
 慰霊団体等の高齢化による事業継続困難性増大への対策
 追悼から顕彰へ



3 遺骨の収容・帰還
(1)現状
 平成28年3月には、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」が成立し、戦没者の遺骨収集が国の責務と位置づけられた。平成36年度までの期間が遺骨収集施策の集中実施期間とした。戦没者遺骨の情報収集・遺骨の収容、送還を適正かつ確実に行うことができる法人として一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会を厚生労働大臣が指定した。
 収容状況平成30年6月30日現在
 海外戦没者概数約240万柱( 収容概数 約128万柱、未収容約112万柱)
 未収容の内、収容可能と判断される柱数 最大約59万柱
 年々の収容数(平成30年度:836柱)から判断するに、所定の集中実施期間内の完了困難は明白


(2)課題
 抜本的な収容体制の改善、予算の増額、未収容国との調整推進
 DNA鑑定体制の確立



4 自虐史観の払拭
 未だに蔓延る自虐史観を一挙に払拭し得ないので、地道な啓蒙活動が重要。
 政治家の理解・認識の改善、教育における正当な史実教育の実施



5 国史の確定
 日本の特に近現代史が特定のイデオロギー色が強すぎるので、国としての所謂「正史」を策定する必要がある。戦後70年を過ぎたので、それも冷静に出来よう。



6 愛国心や「公」意識の涵養
 自分の国に誇りを持ちえない国の末路は明らか。



7 自衛隊を正当なる地位付けに
 憲法上正しく位置付けることは喫緊の課題


(第百話 了)