海軍爺さんの 「これでいいのか?日本!!」
第3回 海賊征伐   '09.02.25.

海軍爺さん

 アフリカ東部のソマリア沖で頻発する海賊被害を防ぐため、海上自衛隊の護衛艦を現地に派遣して商船、貨物船などの護衛に当たらせる処置を検討したい旨、昨年10月17日の衆院テロ防止特別委員会で総理が表明した。今までの何となく腰の引けた施策に比べ一歩前進の感があり賛成だが、法制上どういう問題があるかを含めて検討するようである。

 田母神事案の時は、アワテフタメイテ処置したが、全般的に何か事件が起きてから検討を始めるのでは、あまりにもお粗末ではないか! 今回の件も約半年かかって、ヤット動き出すようだ。

 主務部隊となる海上自衛隊としては現に印度洋での給油活動あり、ハワイでの訓練やら国内での整備や訓練等を考えれば、護衛艦のやりくりに相当ムリがあるのではないだろうか? 防衛力整備は近隣諸国の動静に深い関連があるにも拘らず、毎年2桁の軍事費の伸びを見せている支那に比し、わが国は防衛費の伸びは押さえられ、人員も毎年削減されている現状では到底対応できない。

 海上自衛隊で生起している諸問題の根底には、

(1)当然軍隊になるべき組織が、警察官的規則に縛られ、尊敬もされず、欲求不満が大きい。
(2)隊員の充足率も不十分で、俺が海幕人事課長の頃は94.5%取得の攻防であったが最近は90%程度らしい。これでは大変だ。
(3)次々と任務を付与され、その重圧に喘いでいるのではないか?

 昨秋江田島の教育参考館の改修完成式典に参列したが、校内で実習幹部や曹士学生の姿は見かけたが、教官や幹部が以前に比べて少ないように感じた。全面的に組織の疲労が出ているのではないかと心配になった。政府の方針として種々の対策をたてるのは当然であるが、当事者たる現役の諸官は、不具合点とその分策を堂々と進言すべきではないか! 一例を挙げれば、「徴兵制」の施行である。キット猛烈な大反対があると思うが、現今の世相を根本的に改善するにはこれが一番だ。

(1)慢性的求人難を解消できる。
(2)権利のみ主張し、義務を知らず、ダラダラと遊びホーケている若者の根性を叩き直す。さらに規則や愛国心を涵養できる。

「サイレント・ネイビー」は、20世紀をもって終わりにして必要なことはドシドシ遠慮なく進言せよ。

 現役時代、舞鶴の3護隊司令、3護群司令を経験したが、日本海を航行中時々正体不明の映像がレーダーに出た。又宗谷海峡を東航の際には、ソ遠の哨戒艦が接近し平行して航行した。とにかく、多少でも不安を感じるときは、必ず事前に砲側に実弾を準備し、見張りをふやし、砲員を配置につけた。イザと言う場合、規則に従って対処しても、時には過剰防衛など不測の事態になることもあろう。その場合は隊司令、又は群司令として、総ての責任は俺一人で負う決心であった。軍人半額の25年の命が、生き延びて余生と思うと悔いはなかった。

 海賊対策として、どのような指示を出されるか知らないが、司令、艦長には、胆の坐った、ブレない指揮官を任命されると思う。その指揮官は、護衛する船舶の、自隊の、自艦の防衛に全力を尽くしてもらいたい。もし過剰防衛などで責任が発生したら、その指揮官が男らしく一人で全責任をとればいい。もし指揮官に対し過酷な処置を政府や内局が考えた場合、海自のOBが総決起してでも、守る覚悟を持っている。頑張れ!!

(第3回了)