海軍爺さんの 「これでいいのか?日本!!」
第4回 魚は頭から腐る ('09.03.01.)

海軍爺さん

 人の作る組織も、魚と同じで、腐るときは頭からの方が多いようだ。頭が腐ると、またたく間に全組織がオカシクなって行く。尻尾の方が腐ってもその部分を切り落とせばいいが、頭では大変だ。

 海上自衛隊においても、曾て海上幕僚長に相応しくないと思われる者が就任したことがある。俺はその期間木洋会には出席しなかった。退職した俺の耳にも良からぬ噂が入ってくるので、同期で統幕議長までやったSに「貴様が居て何で変な人事をやったんだ。おそらく歴代の海幕長には事前の説明があっただろうから、何故とめなかったんだ。歴代海幕長の最大の責務の一つは立派な海幕長をその職に就けることではないのか? 歴代の海幕長は現役の頃はシッカリしていたであろうが、後継者のヨシアシも判断できないボケ老人になってしまったのか、情けない。歴代海幕長の会同に一度俺が顔を出して先輩も含めてハッパをかけるから出席できるよう準備しろ。」と言ったら、「貴様の気持ちは良くわかるが、俺には出来ない勘弁しろ。」との返事であった。数カ月後に又頼んだがダメだった。彼は俺の親友であったが、これが原因かどうか知らないが、血液の病気になって死んでしまった。

 葬儀委員長をやり彼を弔ったが、相済まぬことをしたと今でも悔やんでいる。惜しい男を死なせて淋しくなってしまった。

 今までも、これからもトップに立つ者の選定は一番大切である。近頃若い幹部の中に海幕勤務がやりたいとか、防衛駐在官にでたいなど言う者がふえているそうだが、防大などの教育はどうなっているのだろうか? 今の校長は以前の校長にくらべ格段にTVや新聞に出ることが多いようだ。誰が彼を推薦したか知らないが、言うことも書くことも一寸変わっているし、本気で防大生を育成しているだろうか?

 旧海軍時代俺たちは聯合艦隊の第一線で活躍したいと願ったものが圧倒的に多かったし、最後は聯合艦隊の司令長官になるのが男の本懐であった。

(第4回了)