祭囃子に、時代の変化と日本の安全を思う


元陸上自衛官 現星槎大学非常勤講師 森 清勇

 時候の慣例では、7月は「盛夏(炎暑・猛暑)の候」から始まりましたが、今では8月も猛暑日が多く「残暑(晩夏・初秋)の候」とは言っておれない気がします。40度近い猛暑日も稀でなく、エジプトの砂漠で見た蜃気楼が道路に浮かぶのではと思う時もあります。
 それでも台風が来たり、一雨降ったりしますと、地面から涼しい涼気が上がって来るのは森林が国土を覆い尽くしている日本だからではないでしょうか。
 夏と言えば「祭り」です。私が住んでいる市では町内会ごとに祭りがあり、先週の土曜は東の方から、翌日曜日は北の方から、そして今週は南の方からという具合に、別の町内会の祭囃子の太鼓や笛の音が聞こえてきます。
 それはさて置き、昨年までは中央にやや大きな心木を置き、四隅にそれより小さめの木を立て、舞台が作られていました。ワイワイガヤガヤ言いながら、町内会の人たちが集まって設営します。
 ところが、今年はガヤガヤが聞こえてきませんでした。ある日、広場近くを通ると既に舞台が設営されていました。しかも、以前のような木材使用の舞台ではなく、建築現場などで見かけるパイプ状の金属支柱の舞台です。
 力を貸してくれる若者はなかなか集まらないし、町内の多くは高齢となり、木を担いだり立てたりするのは危険が伴うこともあり、今年から業者に頼んで造ってもらうことにしたとのこと。ここにも少子高齢化の影響が出ていました。
 でも、祭りの当日は子供を2人3人と連れた若夫婦も多く、舞台では高齢者に混じって若い女性や子供たちも参加して輪を作っています。威勢のいい太鼓では年配の女性の合図で、沢山の青少年が短パン鉢巻き姿で音頭をとりながら叩いています。
 これぞ日本の「祭り」だな~と思いながら鑑賞し、同時に明日の日本を思いました。少子高齢化の時代にあって、北朝鮮や中国の脅威などに対して日本の安全をいかに確保するかは喫緊の課題です。
 北朝鮮が島根、広島、高知県の上空を通過させてグアム周辺にミサイルを発射すると言っただけで、準備に大わらわになったことからも9条が日本の安全を保証してくれないことは明瞭です。民進党の玉木雄一郎(香川県)幹事長代理は、四国には配備されていないとして陸自のパトリオットPAC3の配備を要求した。
 あれれ! 民進党は野党のリーダーとして共産党や社民党などと共に安保法制など日本の防衛体制の整備に反対していたのでは? 平和憲法の9条がある日本を攻めてくる国があるはずがないと、安保法案審議でも叫んでいたのは誰でしたっけ? 
「9条で安全」は机上の空論でしかなかった。9条を枕に高いびきは「邯鄲(かんたん)の夢」でしかなかったというわけです。

(平成29年8月23日記す)