自信と誇りを取り戻そう!

平成29年9月18日
山下 輝男

1 はじめに
 2013年「英国記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」を世に問うた、ニューヨーク・タイムス東京支局長であったヘンリー・S・ストークス氏、日本を愛してやまない氏の「欧米の侵略を日本だけが撃破した」(副題:反日は「奇蹟の国」日本への嫉妬である)を読んだ。少々こそばゆい気がしないでもないが、同意できる部分が多々あるので、紹介したい。誇りを失った感のある日本人を元気付けてくれている。
 目次と見出しを紹介すると共に、特に小生が納得した部分を抽出引用することとしたい。


 著者:1938年英国生まれ 61年オックスフォード大修士 1964年東京支局長以来半世紀以上の日本勤務経験

 悟空出版 翻訳・構成 藤田裕行 本体1400円 270p
 2017年7月初版





2 目次
 本書の目次構成は次の通りである。ある程度の内容を推察し得るものと思うので、以下に示す。

はじめに
第1章 緊迫する朝鮮半島情勢と金正恩斬首作戦
暴発寸前の北朝鮮情勢、2015年から練られていた「正恩斬首作戦」、
アメリカは北朝鮮をどこまで掌握しているか、金正恩側近の内通者
「諸国民の公正と信義」に家族の命を委ねられるか

第2章 英雄・金日成はニセ者だった
西側メディアを代表して金日成に合う、朝鮮戦争の再発を防ぐミッション
北朝鮮の闇を感じた瞬間、悲惨な目をした政治犯たち、ニセ者だった英雄・金日成
英雄と呼ばれた二人のキム・イルソン、他にもいたキム・イルソン
名前も経歴も詐称した金日成将軍

第3章 韓国は日本から独立したのではない
マッカーサーは気がついた! 日本は朝鮮独立、近代化を願った
節操なく清、露にすり寄る朝鮮、日清戦争は、朝鮮独立のための戦いだった
いまも半島情勢は日本の安全保障上の重大要因、終戦を機に朝鮮を独立させようとした日本、米・ソ・英による朝鮮南北分割処理案、米・ソによる軍政と北の赤化
金日成による「建国」の草創期から拉致が始まった、韓国独立記念日のウソ
五十倍だった朝鮮の皇軍志願者倍率、アメリカのパペット・李承晩
人民がまったく知らなかった臨時政府初代大統領、言いがかりを始めた李承晩
韓国人による済州島三万人虐殺事件

第4章 中国は歴史捏造の歴史
「侵略」を一党支配に利用している中国政府、「中国」という国は歴史上存在しない!東アジア大陸・黄河流域の文明、易姓革命は究極の歴史修正主義
周による封建社会の始まり、中華世界は自在に伸び縮みする
周や春秋戦国時代、日本は弥生時代だった、戦国の世の百家争鳴
日本人は、「論語読みの論語知らず」、秦の始皇帝による統一王朝の誕生
「志那本部」をつくった始皇帝、統一王朝の様々な政策
秦は滅び、項羽と劉邦が登場、シナでは易姓革命の歴史が続いた
五胡十六国時代、空前の大帝国の出現、漢民族の王朝・明の成立

第5章 蒋介石は日本を欺いてシナを失った
満州人が収めた大清帝国、西欧列強による清への侵略
「反日」の暗黒大陸、蒋介石と毛沢東の覇権争い
第二次国共合作と抗日民族統一戦線、一九四五年、米軍によるシナ占領
共産党王朝の本質は侵略国家だ、チベット大虐殺とダライ・ラマ法王の亡命
新疆ウィグル自治区では四十六回の核実験、陸の周辺地域から海洋へ、侵略は続く
繰り返される覇権主義

第6章 日本だけが白人の侵略を撃破した
朝鮮半島有事は世界の覇権競争の最終局面だ、平和な日本に突如として現れた「外夷」、日本に迫る白人大国ロシアの脅威、激震に見舞われた安政の日本
孝明天皇の「攘夷」の意思、白人列強の軍事的脅威
「錦の御旗」の権威、熊本に「神風連」を訪ねる、白人が侵略し支配する世界
白人が侵略し支配する世界、白人唯一対抗できた奇跡
三国干渉という白人列強の侵略行為、日露戦争の勝利
朝鮮人に「独立自尊」「民族自決」意識はあったか

第7章 日本は本当に「奇跡の国」だった
世界が憧れた夢の国「ジパング」、神話が生き続ける国・日本
「海賊と呼ばれた男」、の言葉、神道は、これから世界の信仰となる
クエーカーの本質は神道につながる、八百万の神々が共生する「神州」
自戒する神々の世界、霊性が極めて高い「神州」
以心伝心は高次元の世界、正に日本はホーリーランドだ

第8章 太古からの信仰がいまも息づく日本
神と人間が一つになっている、神道では「私自身」も「神」の一部
「まこと」の祝詞とは、なぜ国家を二度繰り返して歌うのか
論じることと和すること、天皇は「宜り人」である
東北地方に残されていた日本の原風景、神々の「ユビキタス」

第9章 「八紘一宇」の精神を取り戻そう
日本で続々発見される「世界最古」、文明は「朝鮮半島を渡って日本に渡来した」のか、稲作は日本から朝鮮半島に伝わった、日本の肇国は、天照大神の神勅
神武天皇は実在した! 復活し、注目される「神武東征」
神武天皇の示された「八紘為宇」の理想、初代天皇の「諡号」が意味するもの



3 興味ある部分の引用
(1)「はじめに」から(Ⅰ~2p)
 (英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄のなかで)
 私は、その中で「この五百年は白人が有色人種を支配する歴史だった」とし、「それを打ち破ったのが第二次大戦を戦った日本だった」と書きました。
 また、東京裁判についても、「日本が罪に問われるのなら、欧米列強のアジアへの植民地支配の方がより罪深く、アメリカ人による先住民迫害も同様に罪に問われねばならない。第二次世界大戦においては、広島と長崎に原爆を投下し、日本の各都市を空襲して多くの一般市民を虐殺した連合国こそ責められるべきだ」と論じました。つまり、日本は侵略のために戦争を始めたのではなく、アジアを欧米の植民地支配から解放するために戦った」というのが私の主張なのです。
 さらに言うならば、韓国や中共(中国共産党)が事あるごとに持ち出す「従軍慰安婦問題」も「南京大虐殺」も、「捏造されたプロパガンダ」にすぎません。それは、正しく歴史を検証すれば明らかです。しかし、放置しておいてはいけません。捏造された歴史が「歴史的事実」として確定してしまいかねないからです。
 (以下略)
(2)「はじめに」4pから5p
 ところが韓国も中共も事あるごとに、「反日」の旗を振りかざします。その点は北朝鮮と同じです。しかもその根拠は、私に言わせれば、捏造された根も葉もないものです。いったいなぜか。
 ひと言でいうと、それは、世界に類例のない歴史を有する“神々の国”である日本に彼らが嫉妬しているからです。
 (以下略)
(3)第2章 47p~48p
 ・・・、いずれにせよ、北朝鮮主席となった金日成は、ソ連が朝鮮人の間に広がっていた「キム・イルソン英雄伝説」を利用して成りすまさせた工作員だったということだ。
 (以下略)
(4)第6章 176p
 アイバン・モリス(英国人日本研究家)は、『高貴なる敗北』(ノービリティ・オブ・フェイリア)を遺作として世に出した。日本の英雄について書かれた大作で、西郷隆盛などがその代表的な英雄として紹介されている。その中で、モリスは、「日本では英雄が敗北の中から誕生する」という認識に立っている。日本では究極の英雄は破れなければならなかった。自らの正義に殉じて、強大な相手に対峙して、それこそ体当たりをして、信念を貫いて滅んでゆく。その姿が英雄との賞讃を喚起する。モリスは、日本人の美学を敗北の中に見出した。(以下略)
(5)第6章 181p
 しかし、日本が植民地にされた国々と違ったのは、江戸時代の平和の世にあっても、教育を受けた民衆と優れた技術力、さらに優秀なエリートたちがいたということだった。そしてそれを土台として、明治の日本は次第に、その技術力、軍事力で欧米列強に近づいていったのである。
 日本が優れていたのは、日本の「国体」と独立を保ちながら、欧米の先進技術や制度を取り入れていった点だ。この辺が当時のシナや朝鮮とは全く違っていたといえよう。白人列強の世界侵略、大虐殺、植民地支配、奴隷売買が始まった後の非白人世界で、これができたのは日本だけだった。(以下略)
(6)第7章 196p
 世界中に神話は数多ある。しかし、神話が、その神話を継承する神の子の一系のひとつの王朝として二十一世紀にまでつながっている国など他にない。日本において、神話は遠い過去の物語ではない。日本では今も神話が生き続けている。「万世一系の天皇」という概念(コンセプト)によって、日本は今も神話が生き続けているのだ。なぜ、こんな奇蹟の国が存在するのか。その理由は明白だ。この国を護ろうとした先人たちがいたからだった。もちろん様々な天佑神助もあった。しかしそれだけではない。日本民族は、この「神州」と「万世一系の天皇」を護ってきた。だからこの奇蹟の国は今も存在するのだ。
(7)第7章 199p 
 (著者が出光佐三氏との対談した際の出光翁の回答の一部から)
 モラルは、征服者が大衆を治めるために法律・規則・組織をつくる。この法律・規則・組織などのいわゆる書いたものを大衆が守ることがモラルである。これに反し、日本の道徳は平和に仲良く暮らすためには、かくしなければならないという人間の真心から自然に出るものである」と言われたのです。
(8)第8章 233p~234p 東北地方に残されていた日本の原風景
 旭日中綬章を授与された著者の従弟のマーチン・バロー氏の「東日本大震災の直後に、日本人の姿に感動して「日本から学ぶべき十項目」を、知人たちに発信した。

 以下その内容

①おだやかさ号泣し、泣きわめく姿を全く見ることがなかった。個人の悲しみを内に秘め、悲しみそのものを昇華させた。
②尊厳整然と列を作って、水や食料が渡されるのを待った。罵詈雑言や、奪い合いは、一切なかった。
③能力驚くべき建築技術。建物は揺れたものの、倒壊しなかった。
④気品人々は。必要なものだけを購入した。買い占めることなく、そのためすべての人が必要なものを手にすることができた。
⑤秩序車がクラクションを鳴らしたり。道路を占拠したりすることが全くなかった。
⑥犠牲的行為福島第一原発で事故が起こった時に、五十名の作業員が海水を注入するために、逃げずにその場で作業を続けた。彼らの犠牲的行為に、どう報いてあげられるだろうか。
⑦優しさ食堂は値段を下げ、ATMには警備がつくこともなく、そのまま使えるようにされた。弱者には助けが差しのべられた。
⑧訓練老若男女の分け隔てなく、すべての人々がどうすれば良いか分かっており、その通りに行動した。
⑨媒体メディアは、冷静かつ穏やかに報道をした。
⑩良心店で買い物をしている人たちは、停電になると、手にしていた商品を棚に戻して、店を出た。



4 終わりに
自虐史観に塗れ、自信と誇りを失った日本人に対し、覚醒を促す書である。戦後70年を経た今日、あるべき日本人の姿を取り戻すべきだと確信する。その好個の参考図書である。

(了)