韓国とは付き合いきれぬ!

平成31年2月24日
山下 輝男

1 始めに
 文在寅政権の発足以来、日韓関係は冷え切り、今は引き返し可能なレベルを遙かに超え、最早危険水域に入ったとしか思えない。彼の政権が意図的に反日的言動を繰り返し、日本の嫌韓感情はいやが上に増幅されている。我が国政府の無策或いは抗議はすれども冷静過ぎるほどの対応が、国民の反韓感情に油を注いでいる。
 2月22日の竹島の日が過ぎ、韓国の云う「3.1独立運動」から100年となる3月1日をまもなく迎える。そして、4月11日は、大韓民国臨時政府の樹立から100年を迎えるとされ、韓国の反日的行動は益々激しさを増すであろう。
 このような韓国に我々はどのように向き合えばいいのだろうか?

2 最近の韓国の反日対応の数々
  最近の韓国の反日的事案を時系列的に述べれば以下の通りである。
(1)最近の日韓関係の事案
2012・ 8・10 李明博大統領竹島上陸
2012・ 8・14 李大統領天皇陛下謝罪要求
2017・ 5・10 文在寅大統領就任
2018・10・ 5 旭日旗掲揚問題
2018・10・22 韓国国会議員団竹島上陸
2018・10・30 韓国大法院の所謂徴用工判決
2018・11・20 韓国海洋警察庁警備艇暫定水域内での退去命令
2018・11・21 慰安婦財団の解散
2018・12・20 韓国駆逐艦による哨戒機への射撃管制レーダー照射
2019・ 1・15 韓国国防白書、日本に関する表現修正変更等
2019・ 2・18 韓国文国会議長天皇謝罪要求発言


(2)徴用工判決
 韓国大法院の判決は、日本の植民地支配は悪であり、違法であるので、植民地期における日本企業の不法行為に伴う慰謝料は含まれておらず、日韓請求権協定に捉われる必要はないと云うものである。極めて重要な論点は、日本の植民地支配が不法であったと断じていることだ。1965年両国政府が合意した日韓請求権協定を無効にする本判決は、日本側は決して受け入れられないものである。
 抑々日韓併合は合法的に行われたものであり、それは国際的にも認められている。
 請求権協定は、日韓併合は不正義であるとする韓国と合法であったとする日本との微妙なバランスの上に合意されたものであり、日韓の未来志向を象徴するものであった筈だが、これを無効にすることとなればゼロから再交渉せざるを得ない。それでは国際社会は成立しえない。近代国際社会の叡智に対する冒瀆以外の何物でもない。
 韓国はゴールポストを動かすと批判されるけれども、正にその通りだ。
韓国にとっては決して認めたくはない日韓併合(日帝占領期)を彼等の記憶から永遠に消し去りたいのだ。デリートが出来ないとすれば、日本の韓国併合を違法行為であると断じることで、自らの心の平安、アイデンティテイを保ちたいのだ。
 抑々、日韓併合(1910年 韓国併合に関する条約締結)に日本は消極的であったし、その手続きにも慎重を期した。大韓帝国政府から提案があり、列強にも打診したうえで併合を決断したのである。武力併呑でも、韓国政府の意向無視の強引な併合ですらない、全く合法的なものなのだ。


(3)韓国駆逐艦の射撃管制レーダー照射事件
 日韓の軍事レベルにおいては、北朝鮮に対する脅威対応もあり、日韓間の政治問題の如何に関わらず、比較的冷静に対処されてきた。然しながら、文在寅政権になって以降、旭日旗問題そして韓国駆逐艦の射撃管制レーダー照射事件が発生し、韓国側は頑なに自らの非を認めようとしない。極めて異常な事態であると云わねばならない。韓国駆逐艦や韓国海洋警察は北朝鮮の船舶をどうしようとしていたのか、多分に、決して知られてはならない秘密行動の最中だったのではないかと疑われる。そのように分析している識者も存在している。

(4)文喜相国会議長の謝罪要求発言
 日韓議員連の韓国側会長をも経験した韓国議会の重鎮である文議長は、自身の問題発言を撤回拒否するのみならず、益々居丈高く同様発言を繰り返している。意識的・意図的に日韓関係を悪化させようとしているようだ。鳩山元首相が土下座したこともあるので、それが念頭にあったのかも知れないが、それにしても非常識な言動である。戦争や人道に係る犯罪には時効がないとも語り、飽くまでも日本側の謝罪の必要性を強調している。立法府の長たる国会議長という責任ある者の発言であり、日本側からすれば許し難い暴言である。

(5)韓国の動向総括
 繰り返される韓国要人の反日発言や日本国民の気持ちを逆なでするような言動に辟易してきたが、文在寅政権になってから特にその言動に激しさが加わってきたように見える。明らかに度を越している。明白に、反日、日本軽視・無視政策へ転換したと云える。
 中国との経済関係等もあり進む中韓関係の改善、親北政権の発足による南北融合・一体化への願望があり、韓国の日本への態度は変質した。日本パッシングだ。日本と敵対することとなっても構わないとの意識が見え隠れする。
 中国との関係改善、南北関係改善が進展すれば、韓国の安全保障における日本の戦略的後拠としての価値も低くなってきているのだ。
 韓国国内には、確かに、日韓関係の悪化に懸念を表する者も居る筈だが、その声は聞こえてこない。韓国世論も心情的には、反日である。確かに日本への旅行客は多いし、日本製品への憧憬もあるにはあるが…

3 背景
(1)一般的に言われる事項
ア 恨(ハン)
 民族としての尊厳やアイデンティティを、歴史的に周辺の大国によって何度も踏みにじられてきたと云う強い恨み、怨念が韓国人の根底にはある。特に日本に対しては、その思いが強いようだ。豊臣秀吉の「文禄・慶長の役」、1910年からの35年間の日韓併合がその最たるものであると考えている。古代における日本の朝鮮半島進出も決して認めようとはしていない。歴史を自分に都合よく捏造し、それを日本に強要する。これらは「恨」の為せる業だ。
 中国(支那)の冊封体制下にあったことについては、それほどの強烈さで批判はしていない。が、こと日本となると豹変する。彼等の認識としては、日本は、中華文化圏の末弟であり、朝鮮の弟でもあり、その弟が兄を攻撃占領、超えるなどあってはならないことである。有ってはならないことはなかったことにしたいのだ。


イ 正義の観念
 ダイヤモンドオンラインによれば、韓国が卓袱台返しを繰り返す理由として、「正義があれば法律は変えるべきだという観念が強い。」と申カク秀元駐日大使が指摘している。政権交代で正義が変わったのだから、修正すべきは修正すべきだというのだ。
 このような国とは関係を持ちたくない。近代国際社会の常識が崩壊する。仮に気に入らないとしても、国家間協定は遵守すべきであるというのが国際常識である。気に入らないのであれば、粘り強く再交渉すべきなのだ。日本は、幕末に締結された安政の五ヶ国条約と云われる不平等条約(関税自主権、領事裁判権)の改正に如何に努力したかを知るべきだ。政権交代は革命ではない。


(2)韓国にとっての日本の地位・重要性の低下
 1970年代には、韓国の貿易全体に占める日本の割合は、40%程度だったが、今では数パーセントに落ち込んでいる。韓国は自国経済に自信をつけ、日本から学ぶべきものはない、相当の分野で既に日本を凌駕すらしていると感じている。
 安全保障分野でも、朝鮮戦争時の為体な韓国軍から立ち直り、近代化され、自信を持ち始めている。脅威としてきた北朝鮮との関係も修復・改善が進展しつつあり、朝鮮半島有事の支援後拠たる日本に期待する必要性も大幅に低下しつつある。更に言えば、軍事力行使に臆病な日本が韓国を脅かすことはあり得ない。
 日本の重要性低下が、日本軽視・侮りに直結している。
想起するのは、韓国経済が韓江の奇跡と呼ばれる発展を遂げたのは、昭和40年の日韓基本条約と同時に締結された「日韓請求権・経済協力協定」で韓国政府に支払った有・無償の5億ドル、民間借款3億ドル、その他を含め11億ドルに上る外貨があったからだ。当時の韓国国家予算の2.3倍に上る。この代償として、対日請求権をすべて放棄したのである。日本は韓国と戦争した訳ではなく、賠償義務はないが、韓国との未来志向的な関係改善に必要であると日本が決断したからなのだ。


(3)習近平・文在寅・金正恩連携体制の確立
 韓国が急激に反日政策に舵を切ったのは、文在寅氏が南北和解を政治家としての使命と考えていることと、彼本来のイデオロギー的性向もあるが、中国習近平の策謀があるのだと疑いたくなる。日米韓の緊密な連携を分断することは、中国にとって重要な作戦だ。その為に、経済的な関係強を働きかけ、それが功を奏している。韓国の中国との貿易額は、2000年に9%であったものが、2018年には24%となっている。
 米朝首脳会談をお膳立てし、二回の南北首脳会談を通じて北朝鮮との歴史的和解を達成し、ここに中・韓国・北朝鮮のトライアングルが結実しようとしている。歴史を知る者から見れば、結局は統一朝鮮は、中国の属国化・冊封体制下に入ることになって、搾取される運命だろうにと彼の為に惜しむのだが・・

4 韓国に如何に向き合うか?
(1)対応案
 韓国への向き合い方としては、大別すれば次の3通りがある。
第一案  戦略的放置
第二案  段階的制裁発動
第三案  国交断絶、韓国切捨て

 第一案は、概ね現在の我が国政府が採っている対応政策だ。その都度、必要最小限の抗議はするものの、毅然と断固としての言辞とは別に具体的・実効的な行動を取らないものである。韓国大統領の任期は5年であり、その間我慢すれば良い、或いはその間に韓国側の考え方も変わるかも知れぬ。国際社会は、日本の正当性を十分に認識している筈だし、相手と同じ土俵で戦うのでは国家としての品格を疑われる。韓国国内及び国際的な良識派に期待しようと考えているのだ。
 誠に上品な対応であるが、積極的に対応しないことは日本が韓国の言い分を認めているのだと誤解を生じ、それが蔓延する危険性がある。NATO即ち、no action talk only(言うばかりで行動しない)と揶揄される考え方だ。
多分に、韓国側は益々いきり立ち、嵩にかかってくるのだろう。

 第二案は、段階的制裁発動だ。韓国の政策に対する日本の断固たる抗議を表明するには彼等が政策変更を検討せざるを得なくなるような制裁が必要だ。我が方にもそれなりの痛みを伴うのは承知の上だ。
 政府においては韓国の出方に応ずるエスカレーションラダーを用意しているものと考えたい。或る月刊誌等を読んだ際、下に列記するような制裁案が示されていた。順不同で列挙してみよう。
①駐韓国大使の引き上げ
②渡航制限、観光制限、投資制限
③輸出入の制限
④在米慰安婦像の引き倒し
⑤国際機関への韓国人就任妨害
⑥韓国人学生の採用制限、禁止
⑦共同プロジェクトの廃止・中止
⑧通貨スワップの締結反対
⑨TPP参加排除
⑩友好姉妹都市の破棄
⑪日本企業の韓国からの撤退
⑫ノービザ入国の廃止、就労ビザの厳格化
⑬竹島上陸議員や民間人等竹島侵入者の入国禁止
⑭22兆円の在朝鮮日本資産の返還要求
⑮輸出規制(戦略物資、軍事転用可能性物資)
⑯在日朝鮮人:犯歴のある者の帰化取り消し
⑰在日朝鮮人:被選挙権への条件付け厳しく
⑱在日朝鮮人:不法滞在者の即時強制退去
⑲韓国系キリスト教の入国の厳格化
⑳在日米軍基地の半島有事の際に使用不承認

①国際司法裁判所への提訴
②日韓議連の宥和性問題、議連の廃止
③国別の不法就労外国人のNolは韓国→国外退去
④韓国人の上地購入禁止・制限
⑤サムスン依存(GDPの1/4)の歪な経済
⑥韓国向け債権と保証債務のカントリーリスクの引き上げ
⑦シリコンウェハの韓国への輸出禁止や制限
⑧アルゴンガスの韓国への輸出規制・禁止
⑨サムスンの液晶パネル製造する機械輸出禁止等・技術供与禁止
⑩出稼ぎ労働者の制限・禁止
⑪在日風俗嬢5万人の強制送還
⑫ビザなし入国の制限
⑬公的な定期協議の見直し
⑭韓国語による案内放送・表示・韓流ドラマの禁止

第三案は、国交断絶、韓国の切捨てである。韓国を自由と民主主義を共通の価値観とする国家として処遇することなく、徹底的に無視し、拘わらないことだ。このレベルまで進むことには違和感もあろうが、日本の怒りを認識させるにはこれでも足りない位だ。 第二案の制裁でも効果がないとすれば、この段階まで行かざるを得ない。


(2)共通的対応策
 上記の各案を逐次段階的に実行しつつ、以下の活動を同時並行的に進めるべきだ。
① 日米豪印連携の強化
 日韓関係の冷却化、朝鮮半島の中国化は、北東アジア情勢の激変そのものであり、我が国の安全保障政策を抜本的に見直さねばならない。と、同時に、我が国は日米豪印そしてASEANとの一体化を積極的に推進するべきだ。
JPSN 拙論(http://www.jpsn.org/opinion/word/12660/) 参照


② 日本の正当性に関する情報発信
 日本は昔も今も対外発信力が弱い。戦前においては、「・・他国の世論を有利に沸騰させるため、火のないところに煙を立てる寸法のデマ宣伝や嘘や法螺や弁明は、苟も士の採るべき手段ではないと教育・・潔癖性があり、宣伝や広告をしないのが普通である。」とされ、「宣伝下手は寧ろ日本人の名誉」とまで考えていた。それは今も同じだ。全く正反対の気質を持った国民と対峙する時、どちらに分があるかは一目瞭然だろう。個人のレベルにおいては仮に美徳であったとしても、国家レベルの際にはそのような悠長なことを言って居れようか?美徳が災いするのだ。心すべきだろう。


③ 韓国国内良識派に対する日韓関係正常化の重要性周知努力
 逆効果なのかどうか不明だが、韓国国内の良識派の理解を得る努力はすべきだろう。万人が万人反日であるとは思いたくはない。
 先日、櫻井よしこ氏のテレビでの発言を聞いて、氏が主催する「国家基本問題研究所」のHPに「予備役将軍団がソウルで大集会実施へ 西岡力(国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授)」(https://jinf.jp/feedback/archives/24284/)との記事が掲載されていることを知った。韓国にも憂国の士が多数存在することを知り、心強く思った次第だ。
 大きな力となることを祈念したい。

5 終りに
 都合の良い時には未来志向の日韓関係と云い、都合が悪くなるとゴールポストを自在に動かして卓袱台返しを繰り返す韓国に、日本は疲れ果てた。否、堪忍袋の緒が切れかかっている。卓袱台返しは韓国の国際的地位を低下させることは明らかであるにも拘らず、それでも繰り返すほど、“日本憎し”のお国なのだろう。安全保障面において、唇歯の関係にあるとされる両国であるが、それにも限界がある。
 我が国国民の大多数の気持ちを代弁させて頂いた。

(了)