緊急提言!

T・Y生

(平成24年8月16日記)

 尖閣諸島に不法上陸し沖縄県警及び海保が逮捕した香港活動家を政府は強制送還するという。自身の保身のために切ってはならない対日カードを切って竹島に上陸するパフォーマンスを演じた韓国李明博大統領、先にはロシア大統領や首相が北方領土を訪問した。
 韓国大統領はあまつさえ、非礼にも天皇陛下に謝罪を求めている。所謂慰安婦問題での進展がない事への苛立ちとの由だが、非常識にも程がある。
 これら一連の我が国主権への侵害に対する我が国の対応は余りにもお粗末である。弱腰外交との誹りは免れないだろう。
 日本が口先だけの抗議を繰り返すのみであって、実質的な対応策をとれないことを見透かしての、我が国に対する侮りともいえる行動でなくて何であろう。
 香港活動家が、個人の立場でこのような暴挙をしたなどと誰が信じよう。公権力というか国家の物心両面の支援があったはずだ。背後で操られた人形に過ぎない。即ち、これは明らかな外国勢力による侵攻である。

 提言を述べる前に、最近の北方領土、竹島及び尖閣諸島を巡る関係国の動きを今一度整理しておきたい。

①北方領土
 ・2010年11月1日:ロシアのメドヴェージェフ大統領国後島訪問
 ・2012年7月3日:ロシアのメドヴェージェフ首相国後島訪問

②尖閣諸島

1996 9月 領海侵入香港活動家が飛び込み、1名死亡
10月 台湾、香港、マカオの活動家Gp上陸 中国旗、台湾旗を立てた。
1997 5月 台湾香港の抗議船団領海侵入 2人強制退去
2004 3月 魚釣島上陸中国活動家7人沖縄県警逮捕 (入管難民法違反容疑) 入管引渡し強制退去
2008 6月 台湾遊漁船領海内で巡視船と接触沈没 (乗組員は全員救助)
2010 9月7日 巡視船への中国漁船体当たり事件、船長公務執行妨害で逮捕 不起訴(釈放)
(菅内閣の判断?)
2011 8月 中国の漁業監視船2隻、領海侵入
2012 8月15日 香港の抗議船不法上陸5人を含む14名逮捕 強制送還?

 (読売新聞記事から転載)

③竹島
 ・2012年8月10日 韓国李明博大統領、歴代大統領で初めて竹島上陸
 ・同8月15日 韓国の俳優等遠泳により竹島に上陸

我が国の対応についての提言

1 配慮外交を排し、毅然たる対応を採るべし!
 日本の政治が比較的安定し、外交にもそれなりの筋が通っていた時代とは違って、現民主党政権になってから特に周辺国の動きが急である。民主党政権の弱腰外交・配慮外交に付け入ってきたとしか思えぬ彼等の所業である。
 このままでズルズルと彼等の活動に有効な手を打てないままだとこれ等の諸島は終に日本の主権下から永遠に離れるだろう。
 野田首相は、税と社会保障の一体改革に血道をあげており、そのことについてはそれなりに評価はできるが、こと領土や主権に係る問題に関して“法と正義に従って対する”というのみではリーダーシップを発揮しているとは言い難い。首相の決意というか想いが全く見えてこない。寂しい限りだ。
 中途半端な温和な対応、配慮外交により、彼等を早期釈放したとしたら、彼等は国に帰れば英雄扱いだ。体当たり事件がそれを証明している。彼等を決して英雄にしてはならない。
 中国が早期釈放を要求しているが、これこそ内政干渉そのものである。毅然として拒否すべきだ。国内法に則りというならば徹底的な捜査を実施して、起訴してその罪を償わせるべきだ。

2 あらゆる手段を駆使して対応すべし!
 事ここに至れば、口先だけの抗議や大使の一時召還だけでは何ら解決にならないのは明白だ。我が国は、速やかに安全保障会議を開催して、政治的経済的文化的そして広報戦略、警察権の行使や軍事的手段までのオプションを決定し、段階に応ずる対応ラダーを策定してそれを機に応じて繰り出し、彼等にこれ以上の手を出すことを思い止まらせなければならない。
 彼の国との一時的な関係冷却化を恐れる必要は毛頭ないし、経済的な不利益すらも甘受すべきだ。それ位の覚悟を持つべきだ。侮られて、そのままでいることによる我が国の威信の失墜は是が非でも避けねばならない。世界の中で名誉ある地位を占めたいと思うのであれば、それなりの覚悟を持つべきだ。例え、一寸の虫ですら、それ位の気概は持っている筈だ。それとも、日本人は完全に腑抜けになってしまったのか?

3 尖閣諸島の更なる実効支配の強化を!
 懸案の3島嶼の内、尖閣諸島だけは現時点において、我が国が実効支配している唯一の島嶼である。然しながら、実質的な実効支配が確立されているとは言い難い。政府は国会議員の上陸すら認めようとしないし、実効支配の努力をする気配すらない。この日本の無気力統治に周辺国は、この機を逸すべからずとばかりにあらゆる行動をとって来るであろう。
 そしてある日突然に、武装勢力が占拠してしまう可能性すらある。そうなってしまってからでは遅すぎる。臍を噛む前に為すべきことを為すべきだ。
 究極の実効支配は、自衛隊の配備だが、それをも含めた色々な方策を検討措置すべきである。漁港や漁業施設の整備、観光施設の整備、周辺海域の探索拠点施設の整備、国民の自由な往来の許可、慰霊祭もあろう。色々と有る筈だ。要はやる気があるかどうかだ。

4 国民に対する啓蒙教育の更なる徹底を!
 韓国や中国の竹島や尖閣諸島に関する国民教育には驚かされる。対するに、我が国は余りにもおっかな吃驚ではないか。教科書では、書き過ぎると関係国を刺激するとの理由で簡単に叙述しているのみだ。
 日頃の国民に対する啓蒙教育でもお座なりだ。
 我が国は何もできない、何れ完全に夫々の島を獲られてしまうのだろうとの思いが国民の間に次第に浸透しつつあるのではないか。このことこそが最大の問題だ。この様な国民意識が蔓延したら我が国は滅亡を待つのみだ。
 先ずは国民に対して事案の重要性をきちんと説明して、我が国としての対応策を示すべきだ。国家を守るとは如何なることなのか、その様な国民意識の覚醒と振起を国は図らねばならない。

5 世界を味方にすべきだ!
 国際司法裁判所への提訴も必要だが、これが実現は彼の国の同意がないので困難であろう。我が国の主張や彼の国の不法性を世界各国に周知する努力が必要だ。正義は何れ理解・履行されるなどと幻想を抱いてはならない。世界を味方にする努力が今までは足りなかった。今回の事案を機に広報戦略を見直して、為すべきことを国家の総力として実行すべし。

6 領域警備に関する法的未整備事項を速やかに整備して万全の体制を期すべし
 海上保安官は不法上陸者を逮捕できないという不備は速やかに是正すべきであるし、自衛隊は防衛・治安出動等が発令されない限り何ら行動出来ないが、領域警備の任務を付与して、警察・海保と連携して所要の行動が出来るようにしておくべきだ。

7 我が国の国力の増大を図れ!
 我が国がこれほどまでに外国から侮りを受けるのは、我が国の国力が低下し、国民が内向き志向であり、絶対平和主義の幻想に捉われ、“和をもって尊しとなす”は、国際的には通用しない。日本人は、国際場裏においては通用する筈もない妄想の虜になっているとしか思えない。彼の国には日本人のその様な情緒的発想は絶無だ。
 我が国の精神的・物質的な国力増大を図るべきだ。

8 抑止態勢を築け!
 今回の彼等の行動は予測の範囲であった筈だ。それにも拘らず、領海侵犯を許し、上陸すら許してしまった。これは我が国の失態ではないのか?意図的に彼等を上陸させて逮捕することが狙いであったとは思えない。とすれば、我が国の領域警備態勢の不備を突かれたのだ。速やかに態勢再構築を図るべきだ。
 韓国大統領の暴挙を政府は情報集出来ていなかったのか、いたとすれば手を拱いていたのか、何れにしても問題だ。お粗末の一言に尽きる。