東北関東大震災の危機管理等に想う!(3)

T.Y生
38 八岐大蛇になる?(22日20:30)
  本日の報道によれば、総理を補佐する内閣参与を新たに2名任命したという。既に対策本部と称する組織が設立され行動を開始しており、復興庁の設立をも検討するという。頭を作れば良いというものではあるまい。現政権が官僚組織を信用していない証左である。確かに縦割り行政では対応できない面もあることは確かであるが、組織を作れば全てが巧くいくというものでもあるまい。組織を作ったことで満足して貰っても困る。それらを機能させるためにも、非常時における首相の行政各部に対する指揮権が必要である。それがないためにわざわざこのような組織を作らざるを得ない。
39 ボランティアをもっと活用すべし!(23日11:00)
  発災からまもなく2週間である。特別な技能者であるボランティアは被災地入りして活躍しているやに見受けられるが、一般のボランティアは未だに受け入れて貰えない。態勢が整わないとのことだが、民間ボランティ団体がいくつも存在し、それらのネットワークもある筈だ。彼等に任せれば良いのではなかろうか?国が仕切る積りなのか?国には為すべきもっと大事な責任があるはずであり、国民に任せ得る部分はどんどん任せるべきだ。被災地は首を長くして待って居る。被災をされた方々のために何かをしたいという国民は多い。彼等の篤き思いを汲むべきだ。国が余計な心配をせずとも、知恵ある国民は整斉とボランティア活動が出来る。遅すぎる!!。
40 隊員の真心支援!(23日13:10)
  先程のニュースによれば、被災地で災害派遣中の自衛隊員等が、被災地内にある写真やその他被災者の思い出になるようなものを拾い集めて本人等に渡しており、感謝されていると云う。小生も思いだしたが、北海道南西沖地震の際に奥尻島の海岸でアルバムや表彰状等を集めて地域の方々に渡して非常に感謝されたことがあった。被災に遭われた方々の心情に思いを致した心根の優しい自衛官諸官を誇りに思う。
41 平素からの危機管理を!(23日13:50)
  東京電力福島第一原子力発電所の事故に絡み、経済産業省原子力安全・保安院の検査官が事故発生後に約1週間、同原発を離れていたとの報道がある。一時撤退した理由は、「安全性に問題があり、人間が暮らすには不便が多かった」とのことだ。原発安全の総元締めである保安院として情けない限りである。それなりのシェルターが準備されて居るべきであるし、また当然食料も備蓄されて居るべきだ。その様な基本的なことも出来ていなかったとは呆れるばかりである。
42 難しかろうが、納得させる説明をすべし!(23日17:00)
  首相は、原子力災害対策特別措置法に基づき、北関東の県及び福島県の葉物野菜、花蕾(からい)類等について、出荷制限と摂取制限を指示した。また、東京都の金町浄水場から乳児が飲む規制値の2倍を超える放射性ヨウ素を検出したとして、都では、乳幼児は飲むことを控えるように呼びかけている。“健康に影響を与えるレベルではない”と云いながらも“食べるな、出荷するな”との指示との矛盾に国民は戸惑っているのだろう。過敏に反応する国民に正しく伝えるべきだ。また、このような大事な問題こそ、国のトップリーダーが解りやすく国民に説明すべきである。“逃げるな首相”と云いたい。
43 買占め・買い溜めに狂奔する愚民(24日16:00)
  国民が政府を信用していないからなのか、説明を理解し得ないからなのか、買占めや買い溜めに、国民の多く(一部?)が狂奔している。金町の浄水場の放射性ヨウ素のベクレルが今日は許容範囲である。当たり前だ。放射性物質が継続的に降下している訳ではないし、半減期を考えれば当然だと思うのだが、余りにも過敏に反応し過ぎる。このような国民性ではパニックになることもあり得るのだろう。国家指導者は、国民がパニックに陥ることの無いように手を打つべきだ。それには正確・迅速な情報開示と懇切・丁寧な説明が重要だ。
44 政府は何を恐れる!(24日20:40)
  今朝の新聞報道によれば、放射性物質の拡散を予測した模擬計算(SPEEDI)の結果を昨夕公表した。生データを公表すると誤解を招くとして原子力安全員会は公表を躊躇ったようだ。データを公表して、そのデータの分析・評価を正確迅速に国民に説明した方があらぬ疑いを抱かれぬ筈だ。隠せば隠すほど信頼感は失われるのは自明だ。
45 人災だ(β線熱傷事故)!(25日06:30)
  昨日、3号機で、協力会社の作業員3名がβ線熱傷の可能性があるとして緊急搬送入院した。3名の方の軽傷たらんことを祈るしかないが、報道によれば、前日、同じ場所の放射線量は毎時数ミリシーベルトで、床の水も少なかったため、当日は線量を測らずに作業を始めた。放射線量を計測する管理員も同行していなかったと云う。被曝線量が毎時20ミリシーベルトを超えると警報音が鳴るアラームは装着していたが、鳴ったにも関わらず作業を継続したと云う。一緒に作業していたもう1人は長靴をはいていて汚染がなかったが、2人は踝くらいまでの短靴だったと云う。原発で働く者の危機管理やそれらを監督する東電の危機管理態勢は一体どうなっているのだろうか?これは人災という他ない。
46 災害弱者対策が喫緊の課題!(25日06:40)
  報道によれば、今般の大震災の年齢判明の死者の65%強が60歳以上であるという。年齢別構成比の倍以上の割合である。判断力や体力欠如或いは情報入手の遅れ等による逃げ遅れだろう。平成16年の台風、梅雨前線豪雨における死者・行方不明者のうち半数が65歳以上の高齢者等であったことから災害時要援護者支援が喫緊の課題と言われてきたが、今般の大震災でも教訓は活かされなかった。
年齢判明死者60歳以上(%)
5県総計(岩手、宮城、福島、千葉)2853人65.1%
岩手県721人457人(63.3%)
宮城県1579人63.1%
福島県515人72.1%
(阪神淡路大震災)兵庫県6402人70歳以上39.3%
47 悲観情報ばかりでなく、安心情報も!(26日07:30)
  今朝のニュースで、やっと「界状態が継続して圧力容器が爆発する可能性は極めて低い。」との安全情報が報道された。やっとという他ない。流れる情報が、今にもチェルノブイリのような事態が起きるかのようなイメージを国民に扶植したのは否めない。その感覚が染込んでいるから、異常なほどセンシティブになっていると思われる。事態の推移を軽々に予測するのは困難だとしても、起こり得る事態の上限を可能な限り知らしめるべきだ。
48 「自主避難を」とは無責任な!(26日07:40)
  政府は昨日、福島第一原発から20km~30km圏内の屋内退避区域について、住民の自主避難を積極的に促すように関係市町村に指示した。理由が明確でない。物流の停滞等により生活維持が困難だからか?事態の推移によっては避難指示を発令する可能性があるからか?被爆線量の予測地域を見れば、30圏内といえども高い地域があるのは事実だが、その一方では低い地域もある。
  自主避難しなさいと言われても困る住民が大半だろう。どのような具体的な指示を出したのか?
  物流が主たる原因だと云うなら、その改善策はないのか?面倒だから避難させろと云う発想なのか?
  30km圏内から更に避難を促すような事態だったら、当初の30km圏の設定は何だったのか?
何か腰が定まっていない感じがする。
49 胡散臭さ!(27日08:30)
  管首相は、問責辞任した馬淵前国交大臣を昨日首相補佐官に任命したと云う。必要性があったのか、馬淵前大臣が適任だったのかは不明だが、馬淵氏に復権の場を与えたような気がしてならない。既に仙谷前官房長官も政権中枢入りしている。政治的な色々な思惑を持って人事が蠢いている?そのようなセンスは抜群な御仁だ。
○○対策本部を幾つも立ち上げ、周りに色々な者を集め頭でっかちの組織を作って本当に機能するのか?機動的・機能的な少数精鋭の非常時司令塔とそれらへの極めて広範な権限付与が危機管理の基本である。シンプル・イズ・ベストである。
50 善意を無にしない体制を(27日08:50)
  昨日の読売新聞によれば、世界各国に日本支援の動きが広がっている。外務省のHPで近々に公開される由。有難いことである。米国政府をはじめとする政府レベルから市民レベルまで様々である。特に今般の米国の日本支援の絶大である。米軍の協力もかってない程である。日本にとっての米国、米国にとっての日本は唇歯の関係であることを国民も改めて実感したであろう。他国からの支援受けに際して日本の法的壁があって容易に受け入れられない面が多々あったようだ。非常時に非常時なりの対応があって然るべきだが、それらを担保する法的枠組み作りも必要だろう。
51 国家緊急(非常)事態対処基本法の制定を(27日11:50)
  各種の事態が惹起するごとに改善されてきた我が国の緊急対態勢であるが、最後に解決すべきは国家中枢の危機管理体制の再構築である。政府の危機管理は機能的・機動的であるとは言い難い。問題点は色々と顕在化したはずだ。それらを踏まえた国家中枢の危機管理体制と緊急事態対処基本法の制定を望むものである。
52 防衛計画の大綱の見直しをすべし(27日12:00)
  広範囲にわたり地方自治体の機能が麻痺し、交通や各種のインフラが破綻した状態で災害救援等に、高度の自己完結能力を持って対応し得るのは自衛隊しかない。無理して10万人体制を採ったとしても長期作戦の遂行は不可能である。既に限界に近づきつつあるのではないかと推測される。彼等から限界ですとはなかなか言い難い。政府は自衛隊の実情・実態をしっかり把握して対応して貰いたい。災害対処を継続中にも国家防衛は一瞬たりとも蔑には出来ない。今のままでは大規模災害にも国家防衛にも対処出来なくなる可能性がある。
終りに
  発災から2週間余り、人命救助や救援活動或いは原発事故対応もまだまだやるべき事項は多々あるものの、危機管理という観点からは結節ではなかろうか?また、本稿も50項を超えたので、一応の区切りとしたい。その1及びその2は既にチャンネルNipponの一言言いたい 欄にTY生としてアップさせて頂いており、本稿もその予定である。また、小生のHPにもアップする所存である。