吹奏楽への足跡ー海軍軍楽隊から海上自衛隊の音楽隊へ(6)

今回で「吹奏楽への足跡」のコーナーも最後となります。
最後に取り上げるのは渡邉大海、澤辺泰紀の2名です。今後の一層の活躍が期待される若手です。

渡邉大海

渡邉大海は平成4年海上自衛隊に入隊し、トランペット奏者として東京音楽隊に勤務してきました。
この間、平成9年にはノーステキサス大学で音楽研修を受け、平成11年には米海軍第7艦隊軍楽隊Exchange Programに参加しました。
平成16年から舞鶴音楽隊に1年3カ月勤務し、平成18年に幹部自衛官になりました。

平成19年には東京芸術大学音楽学部で指揮法研修を受けています。

「Morning Samba」

休日に息子さんと散歩中に出かけた時に思いついた曲です。
急な着想でメモもとれず、急いで家に帰って作品に仕上げました。
はじめはジャズコンボ用に作りましたが、2004年に吹奏楽のサイズに書き換えました。

「Morning Samba」の楽譜(渡邉大海氏提供)

「Bayside」

訪れた富山の港の風景から着想、トロンボーンをフィーチュアリングしたボサノバの作品です。

「Bayside」の楽譜(渡邉大海氏提供)

「Tropical Breeze」

渡邉が遠洋練習航海で立ち寄ったインドネシアのジャカルタ港の印象と、洋上における厳しい訓練から解放された思いとを織り込んだ作品です。
メロディーはアルトサックスソロで作られており、2009年の初演では東京音楽隊首席アルトサックス奏者をフィーチュアしています。

「Tropical Breeze」の楽譜(渡邉大海氏提供)

「汐風の大地 The Planet with Ocean Breeze」

2005年の初めに作られた曲で、若狭湾の素晴らしい景観に対する作者の様々な思いを込めた作品です。
湾内にかかるクレイン・ブリッジの上で受ける日本海の風、定置網漁から帰ってくる漁船の航行音、釣りを楽しむ人たちの竿裁きの音など、湾内の描写も盛り込んでいます。 10分30秒の比較的大きな曲になっています。

「汐風の大地 The Planet with Ocean Breeze」の楽譜(渡邉大海氏提供)

澤辺泰紀

澤辺泰紀は平成6年海上自衛隊に入隊し、ユーフォニアム奏者として横須賀音楽隊に勤務の後、平成21年から大湊音楽隊に勤務しています。
ユーフォニアムを三浦徹、後藤文夫の両氏に師事してきました。

今回紹介する「青春の小原台」は防衛大学校創立50周年記念行事の一環として同大学校吹奏楽部OBが中心となって企画した防衛大学校創立50周年記念行進曲のうちの1つで、陸海空自衛隊の音楽隊員からのコンペティションから選ばれたものです。

「青春の小原台」

行進曲「青春の小原台」の楽譜(澤辺泰紀氏提供)