阪神・淡路大震災救難
今回は、阪神淡路大震災における災害派遣を通じて得られた地方自治体及び自衛隊にかかる教訓やその対策等について説明し、併せて災害派遣の基本的事項や都市防災について御一緒に考えてみたいと思います。スライドの写真は災害派遣の重要な拠点となった王子陸上競技場です。
 このスライドは、本阪神淡路大震災を通じて得られた主要な教訓です。問題点は大きく分けて二つでした。1つは自衛隊と地方自治体との関係についてであり、他は自衛隊の災害派遣に関わる事項でした。
 阪神淡路大震災時に地方自治体との間で問題となった事項はスライドの通りです。本来地方自治体との緊密な連携が及び事前準備がなされていなければならないのですが、残念ながらそれらは不十分であったと言わざるを得ないでしょう。これらの問題点は、今では相当に改善されていますが、連携の度を緊密にし、事前準備を周到にするために更なる且つ不断の努力が望まれます。最近風化しつつあるのではないかと危惧しておりますが・・・。
 自衛隊史上最大の災害派遣であり、今迄の災害派遣では直面したことのない種々の問題が起きました。迅速性をどのように確保するか、効率的な救援活動は如何にすれば可能か等です。これらの問題点は、今では殆ど改善されており、自衛隊の災害派遣がより効果的に行えるようになりました。阪神淡路大震災以降の大規模な災害派遣にはこれらの教訓が全て活かされており、そういう意味においては、阪神淡路大震災はエポック・メーキングなものでした。
 このスライドと次の2枚は、「21世紀の関西を考える」に参加して説明した内容です。自衛隊の災害派遣という立場から「かく在って欲しい」というものまとめたものです。
自衛隊の部隊を被災地に集中させるためには、相応のスペースが必要です。特にヘリポートの確保は重要です。王子陸上競技場を使用させていただき、災害派遣の各種活動を極めて効率的に行うことができました。
 被災地に部隊をスムーズに移動させて速やかに救出・救援活動を行う必要があります。
自らの被害を最小限に抑えるとともに、関係機関との連携を確保することも重要です。
 大型ヘリによる空中消火は有効です。都市火災時における空中消火についても、しっかりと研究しておく必要があるでしょう。
 次に地域コニュミティと災害派遣について考えて見ましょう。
大規模災害時には地域コミュニティの役割が大きくなります。発災直後の人命救助段階においては、地域の方々による救出がきわめて重要です。その為にも平素からの地域の連携が重要です。
 阪神淡路大震災時の捜索救助の実態はスライドの通りです。自主防災組織や地域住民の役割が如何に大きいかお解かり頂けるものと思います。
 生活救援段階においても地域コミュニティの果たす役割は大きいです。最近、自助・共助・公助が重要と良く言われています。自らの命は自ら守り、地域は地域で守るべくお互い努力しましょう。
 災害派遣部隊も、地域住民の方々の色々なご支援を必要としております。宜しくお願いします。
 次に二枚のスライドは、私が、方面総監部の防衛部長として、阪神淡路大震災災害派遣を通じて、指導を受けたり、考えた自衛隊の災害派遣についての基本的事項です。
特に①「空振りを恐れるべからず」 ②「現場第一主義」 ③「被災者第一主義」は、当時の総監から厳しくご指導を受けたものです。
 大規模災害等への対応に当っては、地域力(即ち自助及び共助)と地域と公的救助機関(公助)との連携が重要です。 危機管理の要諦は、「悲観的に準備し、楽観的に実施する。」ことです。あらゆる事態を想定して準備を怠らないことが肝要です。
 大規模災害が起きた場合に気になる事項が幾つかあります。それらを列挙しました。これらの懸念事項を如何に解決するかが問われています。
 防災や国民保護においては、自助、共助及び公助と言う概念を持つべきでしょう。
 防災や国民保護においては、自助、共助及び公助と言う概念を持つべきでしょう。