日米安保体制(その3)
4 日米安全保障体制の信頼性の向上
(1)全般

日米安全保障体制の信頼性を向上するためにいろいろな分野で、具体的な協定を結んだり、訓練などが行われて、日米双方が努力をしています。

同訓練等は別に説明し、この項では物品・役務の提供と装備・技術の提供についての協議について説明します。

(2)日米物品役務相互提供協定

 日米物品役務相互提供協定1(ACSA:Acquisition and Cross-Servicing Agreement)は、自衛隊と米軍との間で、いずれか一方が物品や役務の提供を要請した場合には、他方は、その物品や役務を提供できることを基本原則としています。

この協定は、日米安保条約の円滑かつ効果的な運用だけではなく、国連を中心とした国際平和のための努力に積極的に寄与することを目的として、平時における共同訓練などから、国際平和協力活動、周辺事態、武力攻撃事態などのさまざまな状況における協力に適用されます。

部隊が行動する場合は、衣服や食事など日常でも必要な事の他、燃料、運搬とそれに必要な施設が必要となります。また部隊相互に連絡や調整をするための通信システムも必要になります。

 協定の適用範囲
物品や役務を提供するのは戦闘行動そのものではなく、あくまで後方地域において行われる支援の範囲内だそうです。
ただし、その場面は
・ 平時のみならず有事においても
・ 日米共同訓練だけではなくPKOや日本周辺事態や武力攻撃も摘要であり、提供される事項はスライドの通りです。

(3)装備・技術面での交流

昭和58年、「対米武器技術供与取極(とりきめ)」締結した。またこれに代えて平成18年6月、「対米武器・武器技術供与取極」が日米政府間で締結されました。

これらの枠組の下、携帯地対空誘導弾(PSAM:Portable Surface to Air Missile)関連技術などをはじめとして、弾道ミサイル防衛共同技術研究に関連する武器技術など18件の武器・武器技術の対米供与を決定しています。
また、日米両国は、装備・技術問題についての意見交換の場である日米装備・技術定期協議(S&TF:Systems and Technology Forum)などで協議を行い、そこで合意された具体的なプロジェクトについて日米共同研究開発などを行っています。

これまで17件の共同研究(内11件は既に終了)などを行っています。日米間での装備・技術協力は、両国にとって、インターオペラビリティの向上や、研究開発コストとリスクの低減などの意義があり、日米両国は今後の協力の拡大についても検討を行っています。
日米共同研究・共同開発プロジェクトの状況は下のスライドの通りです。

(4)日米共同訓練

自衛隊と米軍の共同訓練は、それぞれの戦術技量の向上を図る上で有益です。
さらに、日米共同訓練を通じて、平素から戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、インターオペラビリティ(相互運用性)を向上させておくことは、日米共同対処行動を円滑に行うために欠かせません。
また、周辺事態安全確保法などにより自衛隊に与えられた任務を行う上で、日米の連携・調整要領を平素から訓練しておくことも重要です。
このような努力は、ひいては日米安保体制の信頼性と抑止効果を維持し向上させることにもつながります。

このため、自衛隊は、米軍との間で、陸・海・空自衛隊はそれぞれ米陸軍・米海兵隊、米海軍、米空軍との間で各種の共同訓練を行って参りました。昭和60年度からは統合レベルでの共同訓練をも開始し、今日に至っております。
本稿では、陸海空自衛隊の日米共同訓練及び統合レベルの日米共同訓練について概説します。

ア 陸上自衛隊における日米共同訓練
イ 海上自衛隊における日米共同訓練
ウ 航空自衛隊における日米共同訓練
エ 日米共同統合演習